手書きPOP(ポップ)の書き方|初心者でも目立つ文字のコツと見本
手書きPOP(ポップ)は、字のうまさよりも「大きく・少なく・1枚に1つ」で決まります。この記事では、初心者が最初の1枚を作る手順、字が苦手でも読みやすくなる文字のコツ、遠くからでも目立つポップ文字の書き方、そのまま真似できるレイアウトの見本をまとめました。
読了目安 約8分·更新 2026年10月19日
結論:大きく・少なく・1枚に1つのメッセージ
売り場のPOPは、通りがかりに2〜3秒で読まれるものです。 字がきれいかどうかより、離れたところから読めるかどうかで決まります。
- 大きく。いちばん伝えたい言葉を、紙の幅いっぱいに近い大きさで書きます。
- 少なく。書くのは商品名・一言・価格くらいまで。説明は1〜2行にします。
- 1枚に1つのメッセージ。「おいしい」「安い」「新しい」を全部言わず、いちばんの理由を1つだけ選びます。
初心者向け:最初の1枚を作る5つの手順
ポップを書くのがはじめてなら、道具をそろえる前に、次の順番で1枚だけ作ってみてください。 1枚目は30分もかかりません。
- 商品を1つだけ選ぶ。いちばん手に取ってほしい商品か、よく「これは何?」と聞かれる商品から始めます。
- 言いたいことを1行で書き出す。メモ用紙に「甘くて皮がやわらか」「朝どれ」など、お客様に声をかけるならこう言う、という一言を書きます。
- 鉛筆でうすく下書きする。ハガキ〜A5くらいの白い紙に、キャッチコピー・商品名・価格の位置を決めて、うすく書きます。
- 太いペンでなぞる。キャッチコピーと価格は太字のマーカー、説明は細めのペンで。乾いてから下書きを消しゴムで消します。
- 商品の前に置いて、離れて見る。2〜3歩さがって読めるか確かめます。読みにくければ、文字を減らして大きく書き直します。
道具は、太字の油性マーカー(黒と赤)・細めのペン・鉛筆・消しゴム・白い画用紙があれば十分です。 慣れてきたら、色画用紙や差し色のペンを少しずつ足していきましょう。
字が苦手でも読みやすくなる文字のコツ
字の上手・下手は、ほとんど気にしなくて大丈夫です。 次の4つを守るだけで、読みやすさは大きく変わります。
- 太いペンで書くキャッチコピーは太字のマーカーで書きます。線が太いと遠くからも読め、多少の字のゆがみも目立たなくなります。
- 字と字の間を詰める字の間が空くと、言葉がばらばらに見えます。少し詰め気味に書くと、ひとかたまりの言葉として読めます。
- 傾けずに、まっすぐ書く鉛筆でうすく線を引き、その上に書きます。斜めに書くと動きは出ますが、慣れないうちは読みにくくなりがちです。
- 色は黒+差し色1色文字は黒で書き、強調したい言葉か価格だけに赤などを1色使います。色を足すほど、どこを見ればいいか分かりにくくなります。
ひらがなは少し小さめ、漢字とカタカナは大きめに書くと、文字の並びが整って見えます。 数字は特に大きく、はっきり書きましょう。
目立つポップ文字の書き方(太い文字・縁取り・影)
読みやすく書けるようになったら、キャッチコピーと価格だけ「ポップ文字」にすると、売り場でぐっと目立ちます。 量販店の売り場でよく見かける、太く角ばった手書き文字も、次のコツの組み合わせでできています。
- 線を太く、角をはっきりペン先の太いマーカーを寝かせ気味に持ち、はね・はらいを省いて、角をカクッと折るように書きます。丸みを減らすほど力強く見えます。
- 縁取り文字(袋文字)にする先に文字の外側の線だけを書き、中を塗るか、黒の文字のまわりを白や黄色で太くなぞります。色画用紙の上でも文字が沈みません。
- 影をつける文字の右下に、少しずらして同じ形の影をグレーや濃い色で書き足すと、文字が浮き上がって見えます。
- 大きさに強弱をつけるキャッチコピーの中でも、いちばん伝えたい言葉(「限定」「新入荷」など)と数字を大きく、「の」「が」などは小さく書きます。
- 字の形をそろえるすべての字を同じ高さの四角に収めるつもりで書くと、多少くせがあっても整って見えます。
ポップ文字を使うのは、1枚のうち1〜2か所までにします。 全部を太い縁取り文字にすると、かえって何が大事か分からなくなります。 説明の文は、ふつうの読みやすい字で書きましょう。
ひらがな・カタカナ・価格の数字の書き方や、袋文字・影文字の手順、かわいい文字・おしゃれな文字の書き方はPOP文字の書き方にくわしくまとめています。
そのまま真似できるレイアウトの見本3つ
何をどこに書くか迷ったら、次の3つの型から選んでください。 紙はハガキからA5くらいの大きさを想定しています。
見本1:中央ぞろえ型(おすすめ・定番の商品に)
すべてを紙の中央にそろえて、上から順に並べます。いちばん失敗の少ない型です。
- いちばん上に、小さく「おすすめ」などのラベル
- その下に、キャッチコピーをいちばん大きく(例:迷ったらこれ)
- 商品名を中くらいの大きさで
- 説明を小さく1〜2行
- いちばん下に、価格を大きく(差し色を使うならここ)
見本2:左右分け型(横長の紙・棚の上に)
紙を横長に使い、左にキャッチコピーと商品名、右に価格を大きく書きます。 棚の上や平台の手前に置くと、遠くからでも価格が目に入ります。
見本3:ひとこと型(店主のおすすめに)
紙の上半分に、店主の言葉を「」でくくって大きく書きます。 下半分には商品名と価格を小さめに。言葉が主役なので、季節のおすすめや試してほしい新商品に向いています。
書く内容の型:商品名・一言・価格・店主のひとこと
書くことに迷ったら、次の4つを上から順に埋めていきます。 全部そろわなくても構いません。
| 項目 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 商品名 | お客様が呼びやすい短い名前 | 朝どれトマト |
| 一言(キャッチコピー) | いちばんの理由を1つだけ | 甘くて皮がやわらか |
| 価格 | 税込の総額を大きく | 1袋 380円(税込) |
| 店主のひとこと | 自分の言葉で、食べ方や使い方を | まずはそのまま、塩をひとふりで |
キャッチコピーの例文や、三角POPの作り方はPOPの書き方・作り方にまとめています。 野菜や惣菜など食品の売り場ならスーパーのPOPの書き方、本のおすすめなら本屋のPOPの書き方に、売り場別の例文があります。
手書き風に印刷するという選択肢
枚数が多いときや、字にどうしても自信がないときは、手書き風の文字で印刷する方法もあります。 手書きの温かみを残したまま、何枚作っても同じ読みやすさになります。
印刷したPOPに、店主のひとことだけペンで書き足すのもおすすめです。 全部を手で書くより早く、手書きらしさもきちんと伝わります。
- 書体は「標準」と「手書き風」を切り替えられる
- おすすめ・新商品・入荷しました・期間限定など13種類から選べる
- A4(縦・横)・A5・ハガキ・三角POPのサイズで印刷できる
よくある質問
手書きPOPには、どんなペンを使えばいいですか
キャッチコピー用の太字の油性マーカーと、説明用の細めのペンの2本があれば十分です。水性ペンは水にぬれるとにじむので、店先や冷蔵の売り場に置くなら油性が安心です。
紙は何を使えばいいですか
白い画用紙やケント紙が書きやすく、文字もはっきり出ます。クラフト紙や色画用紙は雰囲気が出ますが、文字が沈みやすいので太いペンで書きましょう。大きさはハガキからA5くらいが扱いやすいです。
POPは何枚くらい置けばいいですか
1つの棚に1〜2枚が目安です。たくさん貼るほど、どれも目に入らなくなります。いちばん手に取ってほしい商品から、1枚ずつ増やしていきましょう。
初心者は、何から練習すればいいですか
まずは価格の数字と、よく使う言葉(「おすすめ」「新入荷」「限定」など)を、太いペンで大きく書く練習から始めましょう。数字とよく使う言葉が書ければ、POPの半分はできています。お店の商品で実際に1枚作り、売り場に置いて離れて見るのが、いちばんの練習になります。
字にどうしても自信がありません
太いペンで、大きく、まっすぐ書けば、字のうまさはほとんど気になりません。それでも気になるときは、キャッチコピーと価格だけ印刷して、店主のひとことだけ手で書き足す方法もあります。
